高澤酒造場
氷見の海風を招き入れ、蒸し上がったばかりの米を冷やす様子は、「高澤酒造場」ならではの光景。「曙」というお酒の名前は、氷見から見える、富山湾ごしの立山からの日の出を表わしたものだ。明治5年の創業以来、地元に根付いた酒造りをしてきた。珍しいのは、すべてのお酒を「槽しぼり」で造っている点。袋に入れたもろみが、自身の重みで自然にしぼられるという伝統的な方法で、県内ではここのみ。労力がかかるけれど、氷見ならではの魚介や料理の味をさり気なく引き立てる、ふんわりと口当たりのいいお酒に仕上がるのだ。蔵元で、杜氏でもある高澤龍一さんは、34歳。「同世代の人達にも地元の文化として、地酒の美味しさ、よさを知ってもらいたいですね」。
●獅子の舞 純米吟醸[720ml 1,731円]/やや酸味が効いていて、脂ののった旬の魚と見事な調和をみせてくれる。
●有磯曙 純米大吟醸[720ml 2,546円]/吟醸香と米の旨み、そして酸味のバランスがよく、飲み飽きない。
●AKEBONO 純米吟醸[富の香][720ml 1,735円]/富山の米[富の香]を使用。ほどよい甘味と香りが、料理と杯を進ませる。
●有磯曙 純米原酒[720ml 1,470円]/熟成させてあり、魚や氷見牛などとも合うが、お酒だけでも楽しめる。
時間帯は限られるが、事前予約があれば見学にも応じてくれる。(個人のみ)
高澤酒造場
氷見市北大町18-7
0766-72-0006
http://www1.cnh.ne.jp/akebono/