千代鶴酒造
辛口でありながらも優しく、飲み飽きず、なぜか懐かしさがこみ上げてくるお酒「千代鶴」。縁起のいい名は、かつて鶴が舞い降りる田んぼが蔵の裏にあったことから付けられた。江戸時代末期から続くとされる蔵の規模は、決して大きくない。しかし、だからこそ隅々まで目が行き届き、どの価格帯のお酒も分け隔てなく、手間暇をかけて手造りができるのだ。「料理に合い、どんな人が飲んでも美味しいと言ってもらえるようなお酒を造りたい」と話すのは、家業を継ぎ、杜氏を目指しながら仕込みに精を出す黒田一義さん。「千代鶴」に息づく基本を守り、さらなる質の向上を目指しながら、「恵田」(えでん)という名の新しいお酒にも取り組む。もともと早月川の伏流水をはじめとした名水、そして、米は県内産にこだわってきたが、このお酒には、地元で自ら育てた有機栽培米を使用。酒造りの奥深さや難しさを痛感しつつ、試行錯誤を繰り返す32歳は、今日も真剣にお酒と向き合っている。
●千代鶴 特別本醸造[720ml 1,210円]/純米吟醸よりも辛口で、すっきりとしている。とくに、魚と相性がいい。
●恵田[900ml 2,300円(数量限定)]/豊かな甘味が感じられ、芳醇。トロッとボリューム感があるのも特徴的だ。
●千代鶴 純米吟醸[720ml 1,790円]/優しい味わい。だしの効いた煮物や岩ガキ、クリームチーズなどにも合う。
●しぼりたて[720ml 1,100円]/12月中旬から出回っている新酒。肴なしで、そのままでも楽しめる深い味。
創業年は明治7年頃といわれており、ずっとこの場所で酒造りを行ってきた。
櫂で仕込みタンク内をかき混ぜて、中身が均一になるようにする。
千代鶴酒造
滑川市下梅沢360
TEL.076-475-0031
http://www.chiyozuru.com/